陛下に水問題に関してご進言申し上げました
中国の安徽省では20日以降、住民ら約500人が嘔吐(おうと)や腹痛などの症状で病院に搬送され、赤痢に感染していることが判明したらしい。
陛下が皇太子時代には、毎年、恒例の行事として、1月3日に東宮御所に参殿し、両陛下(時には内親王様にも)に新年のお祝いを申し上げに参殿していた。
私は学習院初等科時代から、母に連れられて、当時の皇太子両殿下(現、上皇上皇后両陛下)にお祝いを申し上げに参殿していた。陛下の浩宮さまの時代である。
お正月は、皇太子両殿下(現、天皇皇后両陛下)はなかなかお忙しく、日にちが取れないのだが、3日は、午前中に「元始祭」があるだけで、午後は比較的ゆっくりとされている。ここを狙って、ご成婚後は、檜の間で、学習院の同窓生家族とお会いになることが慣例化していた。幹事役は私で、12月中旬までに参殿名簿等をご用意申し上げ、担当の東宮侍従と話を詰めていた。
「元始祭」って、何かのお祭り?という声があるかもしれないので、一応、ご説明をしておく。「元始祭」は、年始に当たって皇位の大本と由来とを祝し,国家国民の繁栄を三殿で祈られる祭典とされている。(宮内庁ホームページより引用)
平成最後のお正月。平成31年1月3日の席上で、陛下が取り組まれている水問題について、お話を申し上げた。内容は、以下の通りである。陛下はこの時点では即位されておられないので、皇太子殿下と呼称させていただく。
「殿下、殿下は長年に亘って、水問題に取り組まれていらっしゃいます。世界を見渡すと水道の蛇口を捻って、直ぐに水が安心して飲める国は、そうそうありません。中東では水不足の問題もあります。但し、水問題と一口で十把一絡げにできる問題でもありません。特に治水に関しては、水利権の問題も絡むことから、殿下が触れられることは、政治的関与に成りかねないので、ご注意遊ばされた方がよろしいかと存じます。」とお話した事を思い出す。
私の感じるところでは、水問題という中でもやはり歴史学をベースにした、「水運交通」に取り組まれていると思う。
手許に、大学院時代、陛下が交通史研究会に論文を投稿されたときに、陛下のご宸筆で「乃万暢敏様、恵存」と書かれた、抜き刷りが今もある。